消化器内科
原因不明の症状も、しっかり究明・コントロール
当院では、経鼻内視鏡やNBI電子内視鏡を用い、患者さまに負担の少ない検査を実施し、早期食道がん、胃がん、逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍,ピロリ菌除菌などの診断・治療を行っております。
過去に受けた診断で原因不明とされた背部痛、胸痛といった症状についていえば、多くの医院では心臓(循環器)・肺(呼吸器)・食道や胃(消化器)・胸の筋肉や骨(整形外科)・乳腺(乳腺科)と異なる各科でそれぞれ診断する必要が出てきます。当院では丁寧な検査と豊富な経験をもつ医師の診断で原因の究明と治療を行っています。
また消化器内科としては、口から肛門までの、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸、胆嚢、膵臓、肝臓、小腸、大腸、直腸、肛門に関する病気の診療にも対応しています。
鼻からの胃カメラ(経鼻内視鏡)で苦痛を軽減
一般に「内視鏡」というと、太い管のようなカメラを口から入れ、苦しい吐き気に襲われながら検査に耐えるもの、というイメージをお持ちの方が多いかと思います。しかし経鼻内視鏡は、極細型の細くてやわらかいものを鼻から挿入します。したがって、嘔吐反射もなく、苦痛は大幅に軽減され、検査中にも会話ができます。
もちろんうまく挿入しなければ痛みはあります。当院では、麻酔などで工夫を行い、痛みの軽減をはかった内視鏡検査を実施しております。
鼻からの胃カメラで、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸の検査ができます。必要があれば、組織を取る生検も行います。
NBI電子内視鏡を使用
当院では新しい電子内視鏡画像処理システムであるNBI(narrow band imaging)を採用しております。
NBIは従来に比べ、粘膜表層の血管や血中ヘモグロビン、ビットパターンと呼ばれる微細模様に対するコントラストが適正化された光を使いますので、表在型の早期がん発見に非常に効果的です。その高い画像描写をもって、より高度な診断を可能とします。
超音波(エコー)検査
超音波エコーで、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、を中心に、その他、腸、卵巣、子宮、膀胱も検査します。特に、膵臓は、全長を観察することができる困難ですが、当院では、膵臓の全長を見える工夫をしており、かなりの確率で、全長の観察が可能となっています。また、頚動脈エコーでは、動脈硬化の進展具合を可視化します。甲状腺、乳腺のエコーでは必要があれば、組織を取る細胞診も行っています。
直腸・肛門検査
直腸がん、痔核、痔瘻、脱肛などを検査します。
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逆流性食道炎
胸焼け、口が苦い、酢っぱい液が上がる(呑酸)、長引く咳、背部痛、前胸部痛、咽頭違和感、咽頭痛、声がれ、うつ、体重減少、など様々な症状を呈し、難治性で、診断、治療に困難を極め、治療が長引き、結果に満足されない方もいらっしゃいます。当院では細かな検査とヒアリングを行い、原因の究明と症状の改善を目指しています。
食道がん、胃がんの早期発見
がんは、初期症状がない場合が多く、バリウム検査では初期の食道がん、胃がんを発見するのは難しいとされます。しかし内視鏡検査を使えば、それらを発見することが可能です。
一般的に、50才以上の男性で、喫煙習慣のある方、大量の飲酒習慣のある方は咽頭がん、食道がん、胃がんのリスクが高いので、1年に1回は内視鏡検査をされることをおすすめします。
食道がん、胃がんの内視鏡切除可能な症例の当院での発見率は、それぞれ50%、38%です。早期がんの発見に努め、がんの完治を目指しています。また、食道がん・胃がんの健診での発見率は0.1~0.2%ですが、つじクリニックでは食道がん:6例、胃がん:17例、計23例で1.2%となり、通常の健診の10倍の発見率を誇ります。ピロリ菌に対しては、除菌も行っています。1次除菌、2次除菌まであり、成功に導くことができます。
急性胃炎
激烈な上腹部痛で、時に吐血、下血を伴います。胃カメラの検査が必要です。
慢性胃炎
症状がない場合が多いですが、不定の症状が出る場合もあります。原因は大部分がピロリ菌感染症です。胃カメラが必要で、ピロリ菌の除去治療が必要になります。胃カメラで、慢性胃炎の診断がつけば、ピロリ菌の除菌を行います。除菌をすることによって、胃がんになるリスクが低下しますので、早期の治療が有効です。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
上腹部痛、嘔気、嘔吐、食欲不振、腹部膨満感、吐血、下血などがあれば、胃カメラを行って診断をつける必要があります。潰瘍の原因は、主にピロリ菌感染症、鎮痛剤の内服です。ピロリ菌が陽性の場合は除菌治療を行います。
ピロリ菌の除菌
ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の中に生息することで、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃過形成性ポリープ、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病などを引き起こします。そのため感染された方にはできるだけ早期の除菌をおすすめしています。2013年からは胃潰瘍・十二指腸潰瘍などに加え、胃カメラで、慢性胃炎と診断されると、保険診療でピロリ菌の除菌が行えます。1週間の内服で92.6%%の方が除菌できます。1次除菌が失敗しても、2次除菌では98.0%まで除菌を成功に導くことができます。(GUT65:1439-1446.2016)
機能性ディスペプシア
食後のもたれ感、早期膨満感、心窩部痛、心窩部灼熱感のうち1つがあり、胃カメラでも、異常がない疾患です。まず、胃カメラで診断をつけてから、生活指導、内服治療を行います。
肝臓
肝がん、B型肝炎、C型肝炎、脂肪肝、肝硬変などの管理、フォローアップなどの診療を行います。
胆嚢
胆嚢がん、胆石症(胆嚢内結石、総胆菅結石)、胆嚢炎、などの手術適応、治療を行っています。
膵臓
膵がん、急性膵炎、慢性膵炎の診断を行い、入院治療の必要な方には専門の病院を紹介しています。
早期膵がんを発見するために、新しい超音波エコーを導入し、更に 通常、膵臓の1/3~1/2程度しか、描出
できないのですが、特殊な方法により、ほぼ、膵臓全体像を見れるようになってきています。
必要があれば、MRIの特殊撮影や造影CTなども追加します。早期膵がんの発見率は、エコー、CT,MRI
いずれも、5~6割程度です。従って、異なる検査を組み合わせることで、診断率の向上を図ります。
いずれでも、疑わしいとき、あるいは、さらなる精査が必要な場合は、超音波内視鏡を行うことになります。
この検査は侵襲もあり、麻酔下で行いますが、早期膵がんの診断率が9割に向上します。このような検査により
できるだけ速やかな早期膵がんの発見に努めております。
過敏性腸症候群
腹痛と便通異常が慢性に持続する疾患で、人口の10%~15%に認められ、女性に多く、偏食、食事量のアンバランス、夜食、睡眠不足、ストレスは、危険因子で、食事指導も行っています。過敏性腸症候群の場合、基本的に内服薬で対応します。
大腸がん・直腸がん
まずは、便潜血を検査します。大腸内視鏡検査に関しては、対応可能な施設を紹介しています。