循環器科
不整脈、動悸、脈のみだれ、めまい、ふらつき
期外収縮(上室性、心室性)、心房細動、WPW症候群、QT延長症候群、洞機能不全症候群、房室ブロックなど色々な脈の乱れを、診療しています。まず、心電図で診断します。24時間心電図は、通常、結果説明まで2週間を要しますが、当院では検査直後に解析して、診療に直ちに反映しています。必要に応じて、内服、ペースメーカー、カテーテルアブレーション(カテーテルで、心筋を焼きます)などを選択しています。
当院は不整脈センターとも連携しております。
虚血性心疾患
心臓は全身に、休みなく血液を送り出すので、心臓の筋肉は常に酸素を必要とします。酸素を供給するのが「冠動脈」という3本の太い動脈です。この冠動脈が冠動脈硬化や冠動脈のけいれんなどといった原因によって、十分な血流を送ることができなくなるのが「狭心症」です。代表的な症状に、「胸が重苦しい」「胸が締めつけられるように痛い」といったことが挙げられます。
心電図、24時間心電図・心エコーや採血で診断しています。
急性冠症候群
冠動脈粥腫破綻により、冠動脈内腔の完全、不完全閉塞による、急性心筋虚血をきたす病態で、急性心筋梗塞、不安定狭心症、突然死があります。
不安定狭心症
1)新たに発症した狭心症
2)胸痛の程度の増悪、頻度の増加した狭心症
3)安静時に出現する狭心症。
これら3つがあり、心筋梗塞に移行しやすい状態で、救急受診が必要です。
急性心筋梗塞
前胸部痛が30分以上持続し、多くは数時間持続する。上腹部痛の場合もあり、消化器疾患と間違えることがあります。冷汗、悪心、嘔吐、全身脱力感、意識障害を合併することもあって、死の恐怖を伴う強い不安感が特徴です。糖尿病、高齢者では、自覚症状の無いこともあり、息切れ、不整脈、心不全、ショックで発症する場合もあります。救急受診が必要です。
慢性虚血性心疾患
安定労作性狭心症、無症候性心筋虚血、冠攣縮性狭心症があります。症状として、前胸部痛(圧迫される、重い感じ)、放散痛として、背中、上腕、首、喉、歯、後頭部、心窩部痛があります。持続時間は数分内であるが、30分以上の持続は心筋梗塞として疑います。
心不全
心臓病を放置した結果、脳や肝臓などの臓器に十分な量の酸素を送ることができなくなっている状態を「心不全」と呼びます。この心不全をさらに長期間そのままにして、症状が進行するにまかせてしまっている状態が「慢性心不全」です。
代表的な症状は、動悸、息切れ、呼吸困難、体のむくみ、体重増加、脱力感などです。
就寝中に息苦しくなって目覚めたり、安静時にも息切れをきたすようであれば、医院を受診してください。
大動脈瘤(胸部・腹部)
心臓から全身に送り出された血液の通る管が動脈ですが、最初に心臓から出て、胸・腹部を通るのが「大動脈」(胸部大動脈・腹部大動脈)です。大動脈で動脈硬化により、コブ状にふくらんでしまう病気を「大動脈瘤」と呼びます。胸部レントゲン写真、心、血管エコー、胸のCT・MRにて診断しています。
手術適応の方は、心臓血管外科に紹介しています。
大動脈解離
動脈は内膜・中膜・外膜の3重構造になっており、この中膜に隙間ができてしまうと、血圧・血流の影響で広がり、2腔になります。これを「急性大動脈解離」と呼びます。突然発症する上、放っておくと48時間以内に50%の確率で死に至るという恐ろしい疾患です。動脈硬化や高血圧などを含め、要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。救急受診が必要です。
急性肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)
下肢の深部静脈に血栓が生じ、長期臥床後や、骨盤、股関節手術後の最初の歩行時に肺動脈につまり、突然に発症します。胸痛、呼吸困難、血痰、頓死も起こす疾患です。血管エコー、CT、採血にて診断します。救急受診が必要です。
末梢性動脈疾患(閉塞性動脈硬化症・バージャー病)
●下肢に行く動脈に動脈硬化が進み、狭窄・閉塞した状態で、歩行時のふくらはぎの痛み、安静時疼痛、壊疽・潰瘍があります。動脈硬化が進行した状態ですので、すぐに、受診してください。
●頸動脈エコーによる動脈硬化及び、血管年齢の検査。(要予約)